筑波大学下田臨海実験センターの海藻の研究室で、横浜康継教授と共に、従来の海藻標本作成法を改良し、海藻の色と形の美しさを生かした標本へと改良。更に数種の海藻を組み合わせてアート作品へ。
一般に人たちに、海藻の大切さ&制作する楽しさを入口に「海の森の存在と重要」を広めていった。
◆光はごはん海を濁さないで!(故 横浜康継が考えたキャッチフレーズ)
〔 海藻おしばの誕生 〕
世界の海藻は約1万種、その内日本では約1,500種が確認されています。
中でも伊豆半島の海岸線の海には、海藻のつくる海の森が多く「海藻の宝庫」と呼ばれ、約450種の海藻が確認されています。これは世界でも自慢できる数字です。
海藻おしばが誕生したのはその伊豆半島下田市にある筑波大学下田臨海実験センターです。
学術標本と海藻おしばの比較
〔 学術標本から海藻おしばへ 〕
野田三千代と筑波大学下田臨海実験センター長で、海藻の生理・生態学の第一人者であった横濱 康継教授(故人)との二人三脚で、漂着海藻から学術的な海藻標本制作を、美しく「海藻おしば」を創案。
また冷凍保存や色ドメ方法も考案し、通年使用できるカラフルでユニークな形の魅力的な海藻を材料とした「おしばづくり」がスタートしました。
〔 環境保全への糸口 〕
海藻の種類は海の浅い所から緑色系の緑藻(りょくそう)、茶色系の褐藻(かつそう)、赤色系の紅藻(こうそう)の4種類に分けられます。
それぞれ生育する場所は違いますが、海藻は海の中で光合成をしながら成長しますから、太陽の光は海藻にとって「光はごはん、海を濁さないで」がキャッチフレーズで、海の環境保全への糸口です。
野田 三千代 / Michiyo Noda
静岡県生まれ。
(有)海藻デザイン研究所主宰。日本藻類学会会員。
女子美術短期大学卒業後、現・静岡県工業技術研究所工芸部デザイン課を経て、筑波大学下田臨海実験センターの非常勤職員として30年余勤務。海藻の生理生態学の第一人者横濱康継教授の研究補助を務めるかたわら、標本の域を超えた海藻おしばデザインを創出。日本各地で展覧会や「海藻おしば教室」を通して、海藻の美しさを「環境問題」の糸口とした活動を長年続けている。
2003年には海藻おしば協会を設立、会長に就任。
2022年10月、海藻おしば協会の会長を退任し、名誉会長に就任。
今では全国各地で「海藻おしば展」と「海藻おしば教室」を開催。海藻の美しさを通して海の環境保全啓発活動を長年継続し、サイエンスコミュニケーションとしても専門家から評価が高い。指導者の育成にも力を入れている。
2010年 環境大臣特別賞受
2013年 日本自然保護協会第12回沼田賞受賞
2021年 日本藻類学会特別賞「岡村賞」受賞
